1950年代から進んだイタリア全土の工業化によって、1990年代の、トスカーナの小さな村、ガイオーレ・キャンティは大きく疲弊していました。工業化によって農村の賑わいは失われ、過疎化が進行し、豊かな田園の風景は消滅しようとしていました。
このL’eroicaの創設者であり、スポーツジャーナリストでもあったジャンカルロ・ブロッチは、変わってゆく故郷ガイオーレの姿に胸を痛め、何かをしなければならないと模索を始めます。そして、まだトスカーナに残されていた古い歴史を持つ未舗装路の白い道「ストラーデ・ビアンケ」を古き良き時代の自転車で走りろうというサイクリングイベントを考え出しました。
誰もが大粒の汗をかき、砂と泥にまみれて走行の困難な悪路を疾走する。
トスカーナの豊かな田園風景を青空に心を癒し、先人たちが築き守ってきた伝統や文化に思いを馳せる。
”The Beauty of Fatigue and the Thrill of Conquest”
あえて困難に挑み、苦闘の中に喜びを見出そう。
L’eroicaはこうして生まれました。
豊かに暮らす、 美しく生きるとはどういうことなのか。私たちが忘れてしまった大切な心を取り戻そう。 ジャンカルロの思いは多くの共感と感動を生み、やがて世界中の多くのサイクリストの心を揺り動かし始めます。多くの人々がガレージに眠っていた古き良き自転車「Bici Eroica」に新たな息吹を吹き込み、ガイオーレを目指しました。それから26年、L’eroicaは世界中の人々に注目される国際的イベントに成長し、勇気と感動を人々に与え続けています。
エロイカジャパンは2013年に初めてイタリア以外の海外で開催した、初のエロイカのオフシャルイベントとして、皆様のご愛顧を受け、順調に発展を遂げてまいりました。
2023年からはさらなる発展を見据えて、ビンテージバイクのオーソリティCorsaCorsaを中心に新体制を発足し、5月13‐14日に伊豆半島を新たなステージとし、困難を乗り越えるエロイカ・スピリッツとサイクリストファーストをコンセプトとして掲げ、新生エロイカジャパンを開催して参ります。メインスポンサーとしてダイアテックプロダクツを迎え、5月13日にはモダンバイクが参加できるエロイカフレンドライド「Cambiumライド」も開催されます。来年2024年は10回目開催の10周年記念として、さらに魅力あるプログラムを企画しています。今後とも皆様の温かいご声援、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
L’Eroica was also launched as a foundation for the protection and preservation of the last gravel roads in Tuscany. These romantic concepts led to the idea of L’Eroica, an event that initially involved the participation of 92 “hunters of feelings and emotions”, as the creator Giancarlo Brocci defines them.
“We want people to rediscover the beauty of fatigue and the thrill of conquest”
Giancarlo Brocci, Creator of L’Eroica
Today we are still trying to return to the authentic roots of this extraordinary sport with a great soul. We want people to rediscover the beauty of fatigue and the thrill of conquest: the heroic cycling of Bartali and Coppi, the sacrifice that seeks out our physical boundaries where thirst, hunger, and exhaustion are felt in all their might. Our type of cycling breeds respect and creates bonds between loyal opponents. It is cycling in a healthy way, and its participants are inspiring and beautiful to watch.